口で言ってもわからん奴:子供が学ぶために必要な失敗の価値
2024年6月21日 Vol.992
つばめ学院は埼玉県和光市にある「生徒を元気にする塾」です。
塾長の関口です。
今日は「口で言ってもわからん奴」の扱いについて書きます。
是非、心当たりのある方はこのブログをご家庭でのコミュニケーションにお役立てください。
口で言ってもわからん奴
「いま勉強しておかないと後で困るよ」
「どうせやるなら、ここで理解しておいた方が後が楽でしょ」
「課題は期日に出さないと意味がないんだよ」
大人からすれば「当然」の理屈がお子さんには全く通用しない、なんてことがありませんか。
どう考えても「こう」なのに、なぜそれが理解できないのか。
それで損するのは「自分」なのに。
私も現場で何度もそういう場面に出くわしました。
今日はそんな時の対応方法をこのブログでお伝えします。
まずはじめに結論だけ書きます。
「言ってわからない奴には経験させるしかない」が私の結論です。
あなたには失敗する権利がある
以前、生徒から本を勧められたことがあります。
生徒に勧められた本は無条件で読むことにしているのですが、その小説に出てくるおばあさんが素敵なセリフを言うんです。
「あなたには失敗する権利がある」
すばらしい言葉だと思いませんか。
(本のタイトルは「水を縫う」です)
子どもたちと向き合っていると、なんで「それ」がわからないんだと言いたくなることが何度もあります。
しかし、いったん立ち止まって考えてみたいのです。
なぜ大人にとって「それ」は自明なのか。
それは、大人がどこかで「失敗した」からですよね。
我々は人生のどこかで「痛い目をみた」から分かっていることがたくさんあります。
しかし、子ども達にはそれがありません。
失敗して痛い目をみる。
それが、いまのお子さんに必要なことなのかもしれません。
問題点がある
ここまでのお話に共感していただいたとして、そこには実は2つほど問題点があります。
それは、
・腹が立つこと
・「それみたことか」と思ってしまう
の2点です。
せっかくその子のために言ったのに、それを受け入れてもらえないと普通の人間は腹が立ちます。
その反応事体は自然なことですが、腹がたつと「じゃあ言わない」や「もっと強く言う」という行動をしたくなるのですがそこを抑える必要があります。
「言うけど伝わらない」を大人が必要なプロセスとして乗り越える必要があるんです。
「それみたことか」も要注意です。
言ったことが受け入れられないと、きたるべき「失敗」を待ち望むような気分になってしまうかもしれません。
それは違いますよね。
お子さんが失敗した時こそ、大人は寄り添ってあげたいものです。
お子さんの目の前に「失敗」が見えています。
だからこそ「それ」を事前に教えてあげます。
それでもお子さんを話を聞かずに「失敗」するかもしれません。
そうなった時はしっかり寄り添ってあげる。
このプロセスが必要なことです。
お子さんがこんな形で「失敗」を経験することで、我々大人にとって自明な「それ」を理解するようになるのかもしれません。
そんな意識でお子さんの経験を支えていただけたら嬉しいです。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。