計算がダーツに見えていないか

2022年5月26日 Vol.935

つばめ学院は埼玉県和光市にある「生徒を元気にする塾」です。 塾長の関口です。

計算は必ず全問正解できる

今日のブログでは、長らく塾の教室の現場で見てきたなかで少しわかってきたことをご紹介しようと思います。
ひょっとすると、計算が苦手なお子さんに同じようなことが起きてしまっているかもしれません。
是非とも最後まで読んでいってください。

まず大前提として、「計算問題は必ず全問正解できる」ということがあります。
当たり前と思う方も多いかもしれませんが、実はそんなこともないんです。
計算を得意とする子の多くは、この「計算問題は全問正解できる」という意識を明確に持っています。
しかし、計算を苦手とすることは少し違うのです。

明らかに「全問正解」を狙っていません。
どのくらいの点数が取れるかは、問題との相性やその日の「調子」によると思っています。
だからこそ計算問題の「見直し」も疎かになりますし、なぜ間違えたかを振り返ることもありません。
すべては、「その日の調子」次第だからです。

ダーツはそれで良い

そう考えてみると、興味深い事に気づきました。

私は講師達と飲んだ後に、駅前でダーツやビリヤードをするのが好きなのですが、その感覚に似ている気がするんです。
決して本格的にダーツやビリヤードの技術向上を目指しているわけではない者にとって、この種のゲームはまさに「その日の調子」です。(なにせ、酔っ払ってからプレーしてますから、、、、)

どんなに真剣に狙いを定めたとしても、「全てを思い通り」にすることはできません。
できないからこそ、の面白さがあることも確かなんです。
そして、そのノリと同じようなものを生徒に感じることもあるんです。
「よっし!満点!」「2問も間違えた!今日はちょっとイマイチだな」 そういう反応を見ながら、「満点が普通」という感覚がないように感じることがあります。

ダーツやビリヤードで完璧を目指すことは相当に大変かもしれませんが、計算で完璧を目指すことは大変ではありません。
大変ではないのですが、それが当然だという「意識」が不可欠なんです。

どうやって身につけるのか

考え方のお話ばかりではイマイチですよね。 どうやったら、その「満点意識」を身につけるのかを最後にお伝えします。

1つ目のポイントは「満点をとる練習」をすることです。
多くの生徒は9割方の正解で満足して次の計算にうつります。
そこでもう1回だけ練習をしてほしいのです。「全て正解できるはず」の問題で、「本当に満点をとれるか」という確認です。
計算問題を一通り解いて、答え合わせをします。 そのうえで、最後に「満点をとって終わり」にするひと手間がその子の意識を劇的に変えます。

2つ目のポイントです。
ここまでできると、計算に関しては「怖いものなし」になります。
多くの問題集で、計算問題は段階的に難易度があがる構成になっています。
例えば、「1章正負の数」「2章文字式」「3章方程式」という構成があったとします。
1章は「正負の整数の計算」「正負の小数の計算」「正負の分数の計算」というように難易度が上がります。
これを問題集の順番に解いてしまうと「慣れ」がおきてしまうのです。
順番に出されるとできるのに、試験でバラバラで出されると全くできない。という生徒は非常に多いです。

一度やったものと全く同じ問題で良いので、解く順番を変えるだけで、その応用力は飛躍的に向上します。
例えば、「整数で正負の計算、文字式の計算、方程式の計算」「小数で正負の計算、文字式の計算、方程式の計算」「分数で正負の計算、文字式の計算、方程式の計算」という形です。
かつて解いた問題であれば、解き方は分かるはずです。(落ち着いて時間をかければ)
それを瞬時にタイプを見極めて正しい計算方法で処理する練習をすることは非常に効果の高い練習になります。

こういった練習を継続的に行っていけると、お子さんにとっての計算が「ダーツ」の世界とは違ってくるはずです。 「ダーツ」は少し練習したくらいでは思い通りの場所に投げられるようにはなりません。 しかし「計算」は少し練習すれば思い通りに正しい計算結果が得られます。

お子さんは計算問題をダーツのように解いていませんか。

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

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