家族で読書を楽しむゴールデンウィーク:つばめ学院の読書感想文チャレンジ

2024年4月17日 Vol.987
つばめ学院は埼玉県和光市にある「生徒を元気にする塾」です。
塾長の関口です。

もうすぐゴールデン・ウィークの連休が始まります。
今日はその連休前にお伝えしたいことを書きます。

本を読もう

つばめ学院では小5〜小6の生徒にこのゴールデン・ウィーク期間で読書感想文に取り組んでもらいます。
この読書感想文は小学生の保護者の皆様にとても喜ばれています。

夏休みの宿題で最後まで残ってしまう「読書感想文」がこの時期に書き上がるというのは、保護者にとっても生徒にとってもメリットが大きいのではないでしょうか。

「うちの子は全然本を読まないんです」という保護者の皆様の嘆きを現場で常々お伺いしています。
今日はこのブログで「お子さんが読書に向かう秘訣」をお伝えしようと思います。

大人が関心をもつ

実は子どもに読書への関心を持たせるきっかけは簡単です
親がお子さんの読書に関心をもてば、必ずお子さんの関心は読書に向かいます。
子どもは大人が「楽しそうにやっていること」に必ず関心を持ちます。それはご家庭の保護者の皆様はよくご存知だと思います。

つばめ学院の生徒たちに本をうまく読んでもらうための最も大きなポイントは、間違いなく「私がその本を読んでいること」です。
「本、読み始めたよ〜」という話に対して、
「そっかぁ!どこまで読んだ?◯◯のあたり?」という会話をすることで本が苦手な子を先に促せています。

よろしければ、このゴールデン・ウィークに親子で同じ本を読んでみてはいかがでしょうか。
親が楽しみながら読書をしている姿は必ずお子さんの興味・関心を刺激するはずです。
今日のブログでは、つばめ学院が読書感想文の課題図書に指定した4冊をご紹介します。
いずれも大人が読んでも十分に楽しめる本ばかりですので、親子で一緒に読んでみてください。

課題図書のご紹介

1.ゲド戦記1 影との戦い
不朽の名作、ゲド戦記の第1作です。
大魔法使いゲドが1人前の魔法使いになるまでのお話です。
この作品の中で、魔法使いは「本当の名前」というものを使います。
風を操るためには「風の本当の名前」に呼びかけます。海を操るには「海の本当の名前」を。
ゲドを含めた魔法使い見習いの子が魔法学校で「本当の名前を暗記させられる」という授業もあり、なんだか今の学校と同じようなところもあります。
禁じられた魔法を使い、闇の世界から「影」を呼び出してしまうゲド。
そのゲドが「世界の果て」に「影」を追い込んで戦う最終盤は最大の山場です。
実はこの最終盤とそっくりな場面が、漫画の「NARUTO」にも出てきます。ナルトが仙術を身につけるために滝の前で修行する場面とゲド戦記の最後は良く似ています。そういう是非、最後の場面を読んでみていただきたいです。

2.シートン動物記1
こちらも名作であるシートン動物記の第1作目です。
短編の話が複数収められているので、長いお話を読むのが苦手な子にはおすすめです。
これを読んだ生徒に、「どの話が一番好きだった?」と質問するのが私の楽しみです。
私のイチオシは「ハイイログマの一生」ですが、なかなか小学生には響かないところもあるようです。
ハイイログマの幼少期から始まり、山の王として君臨する時期、そして身を潜めて生きる老年期。このお話を楽しめるのは人生経験のある人かもしれません。
子ども達には、かわいいうさぎの親子の話や、自由を求める馬のお話が人気のようです。

3.くちぶえ番長
今回ご紹介する中では最も読みやすい本です。
読書が苦手という子には、まずこちらをおすすめしています。
小学4年生のツヨシと転校生マコトの友情を描いた作品です。
こちらの作者は重松清さん。
重松さんの作品はいずれも「はずれがない」と私はいつも思っています。
そして、実利的な話で恐縮ですが、学校関係者は「重松清」が大好きです。
受験指導をしていると、高校入試問題や入試対策の物語文では本当によく「重松清」さんの作品に出会います。
私がいつも感激するポイントは重松さんの感性です。
私よりも年長の「おじさん」が、驚くほど鮮やかに小学生や中学生の気持ちを表現しているのです。
小学生や中学生は読めば、「あーわかる!」になるでしょうし、お父さんやお母さんが読めば「確かにこう感じていた!」と思うはずです。
自分が忘れていた「学生の頃の感性」を思い出させてくれるのが重松マジックです。

4.トモ、ぼくは元気です
今回のご紹介の中では最も新しく、ご存知ない方も多い作品だと思います。
しかし、私は個人的に一番オススメしたい作品です。
生徒たちの間でも一番人気ですし、大人が読んでも十分に楽しめる本です。
ちなみに、私はこの本を読みながら2回泣きました。
小学6年生の「カズ」には、1つ年上で障害をかかえる「トモ」という兄がいます。
中学受験をひかえてた夏休み直前に、カズは家でトラブルを起こしてしまい、父の実家である大阪の理髪店の2階にしばらく住むことになります。
この理髪店のある商店街を舞台に、ドタバタの事件連発の夏休みが始まります。
作品全体を通して、とにかく「笑える要素」がたくさんあります。
飽きることなく読めて、しっかり感動できるお話だと思います。
ちなみに、私が一番好きなキャラが「アニマル」です。
生徒と話をするときには「アニマル出てきた?」と聞くと、読んだ子はみな喜んでくれます。

子ども達の「活字離れ」が声高に叫ばれて久しいです。
そういったお子さんの現状を変えることができるのは親の関心かもしれません。

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

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