みなさんに伝えたい

2023年1月22日 Vol.958

つばめ学院は埼玉県和光市にある「生徒を元気にする塾」です。

塾長の関口です。

年明け最初の更新が22日になってしまいました。

年明け早々にブログの更新が滞ってしまったのですが、本年もいろいろと思うところを書いていきますので、お付き合いください。

今日は年明け初回ということで、私の所信表明を込めて今後のつばめ学院がどういう方向に向かって成長を続けているかをお伝えします。

3つの柱

業界のお話から入ってすいません。

実はいま学習塾の業界というのはかなり大きな変化を迎えています。

私が感じる最も大きな変化は「勉強を教えなくても良くなった」ことです。

ここ数年で動画やAI教材などの進歩・発展は眼を見張るものがあります。つばめ学院でもいくつかの動画教材を利用していますので、「方程式の解き方とは、、、」や「三人称単数とは、、、」という説明をゼロからする必要がなくなりました。

もちろん理解が十分でない生徒に説明をすることは良くありますが、いままでの塾で最も時間をかけていた「ゼロからの説明」に力を使うことは不要になりました。

では、塾は空いた時間になにをするのでしょうか。

今まででは決してできなかった事が、今の塾はできるようになりました。では具体的に何をするのか。それを今日はご紹介させていただきます。

つばめ学院の講師研修では以下の3点を柱にするという話をしています。

1.生徒が成長を実感できる体験を提供する

2.イージーモード

3.温かみのある強制

以下でそれぞれをご説明します。

体験を売る塾

今やディズニーランドやディズニーシーを「遊園地」という人はいませんよね。

しかし、富士急ハイランドは「遊園地」だと思います。

どちらも似たようなアミューズメントパークですが、それぞれの違いはなんでしょうか。

私が思うに「体験をしに行くのか」「乗り物に乗りにいくのか」の違いではないかと思います。

ディズニーに行く人にとって、アトラクションは目的の1つではあっても全てではないはずです。

ディズニーで過ごす時間の全てが目的になるはずです。キャストもその事を十分に理解しているはずです。

どのキャストも喜んでゲストの写真を撮ってくれますし、清掃員がゲストを楽しませるような事も起こり得ます。

塾も同じです。

「勉強を教える塾」から「成長を感じられる塾」に変化させます。

具体的な例をあげましょう。

先日、ある生徒が確認テストの後にうなだれていました。どうやら確認テストの点数が満足できなかったようです。

「どうした?そんなに悔しいか?」

「僕なんて全然ダメですよ。先週もダメだし、今週もダメだった。」

確かにその子は、「先々週の内容を確認する先週のテスト」も不合格でした。そして「先週の内容を確認する今週のテスト」でも不合格。それが悩みの原因です。

しかし、つばめ学院の確認テストでは不合格はまた翌週に再挑戦できます。

その子は「今週のテスト」は不合格でしたが、「先週のテスト(再挑戦)」は満点だったのです。

「再挑戦したやつは満点じゃん!できるようになってるよ」

「でも2回目だから。いつも2回も3回もやるんじゃダメだと思います。」

「2回目でも3回目でも、、、100回目でも”できる”ことが目的だろ。できるようになったんだから前進だよ。来週は先週分のテストを満点にできるよ、2回目だから。で、来週は今週分も満点にしようよ。そうしたら、これまで2回目で満点が君の標準だったけど、それが1回目に満点になるかもしれない。」

あまり知られていない事ですが、生徒の「できていること」を見つけるのは少し技術と労力がいることです。

更に、「できるようになったこと」を生徒にフィードバックするためには、比較対象となる生徒の過去を正確に記憶(記録)する必要があります。ここにプロが介在する確実な理由があります。

他方、「できないこと」を見つけるのには技術も労力もいりません。これは、保護者面談などをしてもお父様・お母様の多くが共感していただけることです。きっとこのブログを読んでくださる方にも説明は不要だと思います。

イージーモード

昔のゲームには「イージー・ノーマル・ハード」というモード設定がありました。

難しいゲームであっても「イージーモード」でプレイすると、先のステージまで楽しめ、結果として「そのゲーム」を十分に楽しめることができました。

(極めたい人はもちろんハードモードでやれば良いと思いますけど)

つばめ学院では、勉強の「イージーモード」を実現したいんです。

教室の扉を開けて入った中は「イージーモード」です。自分の家ではどうしてもうまくできなかった事が、この教室では「なぜかできる」になってします。

そういう「イージーモード」を教室で体験することによって、より高いレベルの学習に取り組んでもらいたいのです。

ここ数年、つばめ学院では「ゼロから教える」という機会が大幅に減ったことはお伝えしました。

そんななかで私が価値ありと自負できる指導がひとつあります。

それが「暗記指導」です。特にカリキュラムとして「暗記指導」があるわけではないですが、暗記のやり方が分からなかったり、非効率な方法をしている子は非常に多いです。

よく保護者の方とお話をすると「社会は覚えるだけ」「漢字は覚えるだけ」という表現を聞きます。そして同時に「その覚えるだけが、できない」とも。

「はーい、10分後にテストするから、これに書いてある単語をノートに3回ずつ書いて」

「え?無理無理。なんで」

「ん?10分で3回ずつ書くのが大変?」

「違うよ。3回ずつ書いても覚えられない。」

「覚えろとまでは言ってないよ。3回ずつ書いて覚える努力をしてください。で、テストします。全部できるようにしろとは言ってない。」

そんなことを3回ほど繰り返すと、どの生徒も難なく書けるようになります。

たった30-40分でできるんです。

この子達が知らない(できない)ことは、「回数を決めて練習する」ことであり、「練習したら確認する」ことであり、「確認したら結果と経過をチェックすること」です。

それさえできれば、暗記は本当に「イージモード」なんです。

そういう「イージーモード」はいたるところに転がっています。

強制することこそが本質

「じゃあ、◯◯ページまで宿題ね。」

「え〜!多い!!先生、減らしてよ」

「ん?なんで?なんか忙しいの?」

「週末が試合なんだよ!だから、今週は部活がすげー大変なんだよ!お願い!ちょっとけ減らしてよ」

「うーん。じゃあ、今週は◯◯ページまでで良いよ。で、試合が終わったら、来週は今日出せない分も合わせてやってよ。」

そんな会話が、つばめ学院の授業終わりでは各所から聞こえてきます。

私はそういう会話を「良いこと」だと思っています。

講師の立場としては、しっかり宿題をやってもらって学習内容を定着させたい。

生徒の立場としては、家でやる宿題は少なくしたい。

そういう想いが常に対立しながら、にこやかに対話しながら妥協点を見出しています。

圧倒的に多くの生徒は勉強が好きではありません。

それ自体はごく普通のことです。

つまり、「本人のやる気」なんて待っていたら、「普通の子」は勉強のチャンスを逸します。

だからこそ、大人は「いま頑張れば、その子がつかめる未来」に向かって勉強を強制するんです。

だって、可愛そうじゃないですか。

「頑張れば掴める未来」があるのに、頑張れないからという理由でそれを掴めないなんて。

僕らが「頑張らせれ」ば良いだけなら、頑張らせてその場所に辿り着いて欲しいだけなんです。

「子どもに責任をとらせてはいけない」

と、私は常にお伝えしています。

「今やらないと困るのはお前だからな!あとはどうなんても知らんからな。」

というのは、心ある大人が言うことではありません。

「後で後悔する」と分かっているなら、やらせるべきなんです。

その「やらせる」という言葉に先にネガティブな意味しかないのが「これまでの時代」です。

生徒達の「できなくはない」レベルを模索しながら、その範囲で「やらせる」です。

実はそれは、お子さんにとって「自分は受け入れられている」という感覚を強く刺激することにもなるんです。

「やる気のある奴だけやれば良い」は塾として二流です。

つばめ学院が目指すのは、「やる気はなかったけど、なんかやるようになった」です。

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

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