誰と何を共感するのか
2022年10月17日 Vol.952
つばめ学院は埼玉県和光市にある「生徒を元気にする塾」です。
塾長の関口です。
今日は先日の授業で生徒にお話した内容をブログでご紹介します。
ちょっと前フリが長いのですがお付き合いください。
小学生の頃の私の悩み
いまでこそ立派なオッサンですが、私にも小学生時代がございました。
その小5〜小6くらいに秘密にしていた悩みがありました。
経験のある人は分かると思うのですが、ホルモンバランスが崩れる思春期の男の子の中には「胸がふくらむ」という経験をする子がいます。
かくいう私もその経験者です。
確かに体毛が薄かったり、筋肉がつきにくかったり、貧血気味だったり。外見はともかく、身体の中身は女性的だったのは事実です。
そしてある時、突然に胸がふくらんできました。まあ、シャツを着てしまえば全く分からない程度の話ですが、本人にとっては驚天動地の大事件です。
「な、何が起きているんだぁ!!!」
と頭の中で叫びまくりです。膨らみ大きさはともかく、押すと痛いんですよ。
自分はいったいどういう身体になっていくのか不安で仕方ない日々が続きました。
友達には相談できません。
親に相談しても、「ほっときゃ治る」と。(実際には、放っておいて治ったんですけどね。)
あの時の悩みは全人類の中で私だけの悩みだったと当時は本気で悩んでいました。
時がたって、成人した後の同窓会でそんな話を男友達にしたことがあります。
そこにいた20人程度の友人に聞いたところ、驚くことに2〜3人は同様の経験をしていました。
「うぉ〜!お前もだったのかぁ!!」
その当時の不安を解き放つかのように互いにハグしながら大いに盛り上がったことは言うまでもありません。
さて、
この長いフリで何を言いたいのかといいますと。
「人は自分だけの秘密を他人と共有すると一気に親密度が増す」ということです。
秘密の共有、なんて言ったりもします。
あなたの悩みはいずれ誰かと共有される
やっと塾の勉強の話に戻します。
受験生です。
いま人には言えずに悩んでいる受験生はたくさんいるはずです。
悩みの中身はそれぞれです。
伸びなくて悩んでいる子。伸びすぎて不安になる子。勉強以外の要因で悩んでいる子。
そいう子の多くは「これは私だけの悩みだ」と感じているはずです。
もちろん個々状況は誰とも同じではないですから、それは「私だけの悩み」に違いはありません。
それでも悩みのカタチのようなものは、実は多くの人に共通しているものです。
「私だけ」と思っていた悩みのカタチは、事情の異なる誰かと共有できるんです。
きっと、高校生になってからや大学生になってから。または私のように大人になってから。
悩みを共有できた友人とは特別な想いで結ばれることになります。
「あぁ!君もそうだったのか!」
そういう感覚はとても素敵な経験ですし、できるだけ多くの人と共有して欲しいなと思っています。
だからこそ、いまの不安な気持ちに負けず、そしてその気持を大切にして頑張って欲しいのです。
もちろん、私に相談してくれるのであれば全力で話を聞きます。
最後にちょっと怖い話
秘密の共有は良い方向ばかりとは限りません。
悪い秘密の共有が、それぞれの人の気持ちを結びつけることもあるはずです。
「いや、まわりが受験ってい言うから勉強したふうに見せてたけどさ。ぶっちゃけ、勉強なんてしてないし、やる意味が分からなかったんだよね。」
という意見にも、
「わかるぅぅ!!俺もそうなんだよ!マジ勉強はムリだった」
という共感は必ずあります。
大切なことは、「いま君が経験している想いは、いずれどこかで誰かと共有する」ということです。
そして同じ想いを共有した人が集まってくるということです。
その意味で生徒に問いかけています。
「君たちは誰とどんな想いを共感したい?」
最後まで読んで頂いてありがとうございます。